今、子どもを取りまく環境、社会状況を見る時、子どもが本当に人間らしく育つことへの危機が叫ばれている。こうした状況の中で、私達が求め、実現しようと努力してきた、子ども一人一人が、真に人として尊重されて成長することが保障される、子どもの要求に根ざした美的、教育的環境を整え、すべての子どもが幸せな子ども時代を過ごし、円満な人格を形成していけるよう、またそこに関わったすべての大人も尊重されてこそ実現可能になる教育の在り方が、ますます重要になってきた。

また核家族や地域でのつながりの希薄さによる子育ての孤立化が深刻な問題になっている今だからこそ、わらべうたなど伝承のうたや遊びを伝え広めていくことにより、コミュニケーションのとり方を再度学ぶ機会や、地域や世代間の交流を図る場の必要性があると考えた。   

これまで任意団体名古屋コダーイセンターが担ってきた役割を、さらに多くの人々の参加を得て、広く進めていくことを目的として、特定非営利活動法人名古屋コダーイセンターとして、ここに継承発展させていく。

2 申請に至るまでの経過

「音楽をすべての人のものに」というハンガリーの作曲家であり民族学者、教育者であったコダーイ・ゾルタンの理念を汲み、日本の音楽教育の変革を当初の目的として1968年、東京にコダーイ芸術教育研究所が設立され、幼児教育現場での実践活動を開始した。

その理念に基づき、1990年に名古屋に任意団体「名古屋コダーイセンター」を設立、日本のわらべうたを使って行う音楽教育を乳幼児の保育、教育の現場に伝え、参加した保育者・教育者の、子ども及び教育に対する考え方に変革をもたらしてきた。特に幼い子どもの保育、育成にあたる保育者に、一人一人の子どもの人格を尊重し、円満な人格形成を援助していく保育理念と理論を、具体的な実践として提示し、方法論を深めてきた。

今後は対象を教育の現場のみならず、子どもの育ちに関わる全ての人にひろげることで、子どもが本当に人間らしく育つことを願い、そしてそこに携わることに喜びを持つ人を増やしていきたい。

平成18年  3月  5日

特定非営利活動法人 名古屋コダーイセンター

              

         

設 立 趣 旨 書